その日派遣先の方から頂いた写真を見ていて邪気がひどく増えてしまい
助けを求めているお寺がある事に気が付きました。
急いで黒鉄ちゃんに確認を取ると黒鉄ちゃんは自分の住んでいる地域の他の神社の
邪気払いに忙しく行く事が出来ないとの事でした。
それで今龍ちゃん一家に勢ぞろいしている小龍ちゃん達の力を借りる事に
しました。
まず龍ちゃん一家の所のセイちゃんに声をかけました
「セイ(青)ちゃん、ちょっといい?」
「なぁに?僕は今おもちゃで遊ぶので忙しんだけど」
「あのね、すごく大変なお寺さんがあってね、急いで邪気払いに
行って来てほしいの」
「えっ!?そうなんだ!じゃあすぐに僕向かうね!」
「うん。それでね。皆に声をかけて欲しいの。
彩玉さんは蓮ちゃんの子守があるからお留守番だけど
他の子は全て連れて行ってくれる?」
「そうなの?」
「そう!スイちゃんは邪気にやられた人の癒しで、
ヴェールちゃんはスイちゃんを邪気から守りながら
癒しのお手伝いを、他の子達は邪気払いをしてもらいたいの」
「うん、分かった!そう伝えるね!」
その後今まで知り合った神様達にお寺の神様が大変なので
お力を貸して欲しいとお祈りをしました。
それからセイ(青)ちゃんが皆に伝えている間に
セイ(紅)ちゃんにも声をかけました。
「セイ(紅)ちゃん。邪気払いに行って欲しいお寺があるの」
「えっ?でも僕赤ちゃんのお世話があるよ?」
「出来れば赤ちゃんは彩玉さんに預けていいのなら
預けて欲しいの」
何となく神様は了解してくれる気がしました。
事任八幡宮の神様から声が聞こえました。
「私はそこの寺は管轄外だから手伝う事は出来ない。
だからうちの緑龍の赤ん坊の力を貸そう」
その時にイメージが届きました。
以前から間違っていたらどうしようかと
書いていなかった事です。
赤ちゃんはウガヤフキアエズ様の力の一部を
持っていると。
それから赤ちゃんは神社の中で育っているから
癒しの力も強いしうまく力の使い方もセーブする事が
出来るというイメージが追加できました。
なんでも家のシエルちゃんはフキアエズ神社の緑龍として
産まれたのでとてもエネルギーが強いのですが
その前に事任八幡宮の神様の依頼で少しエネルギーを
分けていてそれで生まれたのが赤ちゃんのようです。
「でも赤ちゃんに無理がいかないですか?」
「大丈夫だ。少しの期間だけこの子を派遣するよ」
「ありがとうございます!」
事任八幡宮の神様は言葉にしないでも
手助けをしたいという優しい思いを
送ってくださいました。
赤ちゃんは龍ちゃん一家のお家で彩玉さんと共に
待機して戻って来た小龍ちゃん達の癒しと浄化をするそうです。
それと帰還する小龍ちゃん達が扉を閉める前に
扉を通して少しだけお寺にも浄化の気を
送れるようです。
事任八幡宮の神様はセイ(紅)ちゃんと赤ちゃんを
問題なく龍ちゃん一家のお家に届けるように力を少しだけ
使って下さいました。
セイ(紅)ちゃんと赤ちゃんが龍ちゃん一家のお家に到着した時
セイ(青)ちゃんは庭の扉の前に小龍ちゃん達と勢ぞろいしていました。
彩玉さんは蓮ちゃんを抱っこして心配そうに皆を見送っていました。
そこにセイ(紅)ちゃんと赤ちゃんが来たので
彩玉さんは早速セイ(紅)ちゃんに声をかけました。
「久しぶりだね。元気だったかい?この間は大丈夫だった?」
彩玉さんはセイ(紅)ちゃんの事を心配していたのですが、
でも小龍ちゃん達が皆でセイ(紅)ちゃんに会いに行った
事任八幡宮では話しかけられずにいたようです。
セイ(紅)ちゃんは嬉しそうに笑いながら
「大丈夫です。今は赤ちゃんのお世話を楽しんでしてます」
と挨拶をしました。
彩玉さんはにこにこと嬉しそうに「それは良かった」と
頷きました。
それから腕に抱いた赤ちゃんを見て
「この子が私が面倒を見る赤ちゃんか」と言いました。
セイ(紅)ちゃんが「よろしくお願いします」と
赤ちゃんを彩玉さんに預けました。
彩玉さんは「うん。気を付けて行って来てね」と
言いながら赤ちゃんを受け取りました。
両腕に蓮ちゃんと赤ちゃんを抱いています。
その赤ちゃんを興味深そうに見ていると
じっと見つめられた赤ちゃんがにこっとして言いました。
「こんにちは!僕は赤ちゃんです!お兄ちゃんのお名前は何ですか?
お腕にいる赤ちゃんはお名前は何ですか?
でも僕のお名前は赤ちゃんのままです」と、
とっても可愛いいです。
彩玉さんはその可愛さに一発で赤ちゃんを気に入りました。
蓮ちゃんは彩玉さんの様子よりも赤ちゃんの笑顔にぼーっと
しています。
今まで会ったどの子よりもなんだか引き付けられます。
二人が赤ちゃんに夢中になっている時に
セイちゃんズは会っていました。
セイちゃん(青)「よう。来たか!」
セイちゃん(紅)「うん。来たよ」
お互いにそれだけで気合が入りました。
これまで邪気払いは連携して行っていました。
だからお互いがいれば百人力です。
にこやかに頷きあって「さあっやるぞ!」と
気合を込めて引き締まった表情でやる気充分です。
他の小龍ちゃん達も同じように気合が入っています。
スイちゃんだけ眠そうに目をこすっています。
(ある意味一番の強者です)
龍宇様が扉の前で待機していました。
龍宇様は送り出すときに言いました。
「これから行く場所は邪気が多いので十分に気をつけて。
必ず他の子と連携して動くんだ。無理はしてはいけないよ。
気をつけて行って来なさい」
小龍ちゃん達は元気に気合を込めて「はいっ!」と返事をして
一人ずつ邪気払いに出かけて行きました。
彩玉さんは一人一人に気をつけてと扉の前で声をかけて
いましたが皆が行ってしまうといなくなって閉まった
扉の前で蓮ちゃんと赤ちゃんを抱いてしばらくの間
扉を見つめていました。
その後「さあっ家に入ろうか」と二人に声をかけて
家の中に入っていきました。
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