高尾山の修行体験記 紅ちゃんとゆにちゃんとラリマーちゃん⑤

小龍ちゃんの話

紅ちゃんの思いと決心

紅ちゃんゆにお兄ちゃんが来てくれた時は(とっても心強い)と

思っていました。
でもゆにお兄ちゃんとラリマーちゃんを見ていて
(その考えは間違いだったのでは?)と思えてきました。
天狗先生も頭を抱えているのを見ていた
紅ちゃんは自分だけは天狗先生の御迷惑にならないようにしようと
固く決意しました。そして天狗先生を助けてあげたいとも思いました。
(天狗先生が僕を優しいって褒めて撫でてくれたんだもん。
僕は先生のお役に立つぞっ!)と気合を込めてゆにお兄ちゃんと
ラリマーちゃんの暴走を止める決意を固めています。

ゆにちゃんの思いと決心

ゆにちゃんはわくわくが止まりませんでした。
大好きな修行を大好きな二人と出来るからとても張り切っていました。
でも天狗先生にご挨拶した後にラリマーちゃんと言い合いをしている内に
天狗先生がいなくなってしまった事で反省をしました。
(天狗先生 (師匠) にいい印象を持ってもらうつもりだったのに・・・
拙者は・・何をやっているのか・・これから名誉挽回せねば!
う~む、どうすれば天狗先生から認めてもらえるようになって
正式な師匠に出来るのか・・)
真剣に口に人差し指を曲げて親指と共に当てて悩んでいます。

(はっ!そうだっ。
まずは拙者の武士服を変えるというのはどうであろうか!
先生が指摘しておられたという事は修行の妨げになると懸念して
おられるのやもしれぬ。
先生(師匠)が修行の妨げになると言うのであれば、
この姿を変えねばならぬな・・うむっ。 先生(師匠) の
天狗服を是非に借りねばならぬかな・・・
身を切られるようではあるが・・・)
そう考えながらもゆにちゃんの顔は
にやにやしています。天狗服、着てみたい様子です。

(あの服はきっと素早く動くのにとても役立つのであろう。
しかし先生(師匠)のように高下駄で動くとなると普通の
修行では無い特別な修行が必要なんであろうなぁ・・)

反省のはずが天狗服へのあこがれに変わっています。
(是非にも先生(師匠)とおそろいの天狗服で修行をせねば!)
師匠とおそろいの天狗服姿の自分を想像して
にやにやにたにた嬉しそうです。
ゆにちゃんの決心は天狗服を着る事になりました。

ラリマーちゃんの思いと決心

ラリマーちゃんは不満を抱えていました。
(ゆにちゃんひどいよっ。お笑いノートにちょっとだけ
新しいお笑いネタを書く間だけ天狗先生を貸してもらいたかったのに
ダメだなんてっ。ゆにちゃんと話している間に先生いなくなっちゃった
から、もう今頃はお笑いのネタも忘れちゃったかも・・
すごく面白いネタだったら・・・あ~書きそびれた事が
とってももったいないよっ)
ゆにちゃんが来たことで漫才の師匠がゆにちゃんに取られてしまうと
思っていました。


(どうしたらゆにちゃんに邪魔されずに漫才の師匠から面白い
お話の仕方を習えるかなぁ?その為には・・・

まずはゆにちゃんをどう出し抜いて阻止するかがカギだな・・)
そう考えて(そうだっ、ゆにちゃんを阻止しなきゃっ!)と
うんうん頷いています。
ラリマーちゃんは修行もそっちのけでゆにちゃんを出し抜く方法を
考えだしました。

ゆにちゃんとラリマーちゃんが

天狗先生をめぐって取り合いが始まりそうな予感が
してきました。

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